【起立性調節障害の症例】頭痛やだるさで朝から学校に行けなくなった

起立性調節障害のため、頭痛や怠さで朝起きることが困難になり、学校にもいけなくなってしまったHさん（１４歳、女性、中学生）の症状が改善した事例をご紹介します。

この方は初回から８回の施術を経て、朝から学校に休まず通えるようになりました。

実際にカラダの状態を見た上で

・どのような経過で改善していったのか？

・どんな施術を行ったのか？

をご紹介します。

１年くらい前から、朝になると頭痛と怠さのため起き上がることが困難になり、学校に行くことが出来なくなったとのことです。

病院では頭痛薬を処方されましたが改善にはなかなか至らず、親子で困っていたところ当院のホームページを見つけたとのことでした。

同じような症状のお子さんが改善していることに来院を決めたとのことです。

訴えている症状やお悩みは以下のようなものでした。

• 毎朝起きると頭痛がする
• 朝のカラダの怠さが強く起き上がれない
• 学校に行くことができない
• 昼過ぎからは体調が良くなる
• 遅刻して学校に行っても午後また調子が悪くなる

カラダの検査を行うと背骨や骨盤の可動性に悪さが見られました。

神経が適正に働いておらず、筋力の入り方にも問題が見られました。

話を聞いていくと、中学校では吹奏楽部に所属しており、かなり厳しい部活のため肉体的にも精神的にもストレスがかかっていたようです。

栄養面に関しては、甘いお菓子を食べることが多いとのことでした。

甘いものは血糖値が不安定になり、朝の不調につながるのでなるべく控えるようアドバイスを行ないました。

背骨や骨盤は神経の通り道となっており、自律神経の繊維も多く含んでいます。

背骨や骨盤から出た神経繊維は筋肉以外にも各内臓へ分布しているため、生命の維持に密に関わっています。

そのため背骨や骨盤を調整していくことで神経が適正に働くようになり、カラダの機能も回復していくだろうと考え施術を行っていくことにしました。

週に１回のペースで施術を行ない４回目の施術。

背骨や骨盤の可動性には改善がみられるようになってきましたが、症状としては変わらず頭痛や怠さで朝から登校できない状況が続いていました。

朝の怠さは副交感神経が過剰に働いていることによって起きているので、副交感神経の働きを抑制するための鍼でのアプローチを行ないました。

初回の施術から１ヶ月が過ぎた頃。

Hさんには副交感神経の働きを抑制する鍼でのアプローチがとても効果的でした。

頭痛や怠さが軽減し、朝から登校できる日もあり改善を実感しているようでした。

朝の体調不良は改善してきましたが、午後に再び調子が悪くなることは続いているとのことです。一度整理のためお話をしっかり伺っていきました。

午前と午後の体調が悪くなる時間帯を詳しく聞くと部活の朝練と午後練の開始時間でした。

部活に対してなにかネガティブな感情はあるのかを伺うと、顧問の先生が厳しく部活がつらかったと教えてくれました。（その先生は色々と問題が多く人事異動になったとのこと）

教えていただいた情報からストレスに対してのアプローチを行ないました。

前回施術から１週間。

午後も体調が悪くなることがほぼ無くなり、問題がなく学校に登校ができるようになってきました。

信頼してくれたのか、たくさんの笑顔を見せてくれます。

調子も良さそうなので、施術間隔を空けて様子をみていくことにしました。

初回施術から２ヶ月半。

頭痛や怠さは改善し、朝から休むことなく登校ができるようになりました。

午後の体調不良もなく、元気に日々を過ごすことが出来ているとのことでした。

１ヶ月間ほど問題なく生活が出来ていたので、心配なしと判断し、再び体調を崩すようなら早めに来院することを伝えた上、無事卒業となりました。

今回のケースは、背骨や骨盤など構造的な問題のみでなく、精神問題の影響もあって頭痛や怠さが引き起こされていました。

• 背骨や骨盤の動きの硬さが自律神経の働きを悪化させていたこと
• 副交感神経が過剰に働いていたこと
• 感情のストレスによって特定の時間帯に体調を崩すこと

以上のことが関係していることが考えられました。

これらの要素をひとつずつ施術していった結果、朝の頭痛や怠さが改善し問題なく日々の生活を送れるようになりました。